追加するノード○aが、ある末端の黒ノード●zより大きいとき(●z<○a)を考えてみる。
実際に追加すると木は次の図になる。
新しく赤ノード○aが追加された木は、赤黒木の 5つの条件を満たしているけれど、left-leaning の追加条件を満たしていない。
※ 6. 全ての赤ノードは、黒ノードの左側の子ノードである。
この●zと○aの関係をここでは、(黒)右(赤) 状態と呼ぶことにする。
ここで、条件 6. を満たすようにするために、木の回転を行って平衡を取り戻してみる。
回転後は、○aの左右で平衡が崩れて、○aの右側の葉は根までの黒ノードの数が一つ少なくなってしまっている。この状態を■-1で表すことにする。
この状態は ○aを黒にして ●zを赤に色を変えれば ●aの左側のノードは、根から葉までの黒ノードの数を変えずに、●aの右側のノードの根から葉までの黒ノードの数を一つ増やせることがわかる。実際に変えてみると図は次のようになる。
黒ノード●a の左に赤ノード○z がぶら下がる形になったので、○z は left-leaning 赤黒木の追加条件 6. を満たしている。
また ●a は黒ノードなので、●a がある黒ノードの左右どちらかの子ノードであっても、ある赤ノードの左右どちらかの子ノードであっても、left-leaning 赤黒木の追加条件 6. を崩すことなないし、赤黒木の条件 2. を満たしている。
※ 2. 根は黒である。
さらに、崩れていた赤黒木の条件 5. が色の入れ替えで木の根から葉までの黒ノードの数が同じになって条件を満たすようになった。
※ どのノードからも、子孫にあたる葉までの道に含まれる黒いノードの数は、一定である。
無事にノードの追加ができた。